日本食品科学工学会誌
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リンゴ搾汁残渣からの醸造酢製造とその機能性
高橋 匡市田 淳治加藤 陽治
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2011 年 58 巻 2 号 p. 37-42

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抄録

リンゴ搾汁残渣をセルラーゼおよびペクチナーゼの混合酵素によって酵素糖化し,その糖化液を別の搾汁残渣に加えて再び酵素処理を行った.次いで,酵素処理によって得られた糖化物を原料として醸造酢を製造し,機能性試験および官能評価を行った結果,以下の知見を得ることができた.
(1) リンゴ搾汁残渣の酵素処理を2回繰り返すことで,オリゴ糖量を増加した糖化物が得られ,これを発酵して醸造酢を製造しても,発酵前とほぼ同じ構成でオリゴ糖は残存していた.
(2) 酵素処理によってリンゴ搾汁残渣から抽出されたポリフェノールは,酢酸発酵後も残存しており,2回酵素処理した醸造酢では酵素未処理酢に比べて約2.7倍に増加した.
(3) 官能評価の結果,リンゴ搾汁残渣を2回酵素処理し,アルコール添加法によって製造した醸造酢において,市販リンゴ酢並の評価が得られた.

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© 2011 日本食品科学工学会
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