2011 年 58 巻 7 号 p. 324-329
NaClを添加した精白米,玄米および発芽玄米の高血圧自然発症ラット(SHR/Izm)の血圧上昇抑制効果と血糖調整に関連するホルモンへの影響を調査した.発芽玄米摂取により,13週目の収縮期血圧は開始時に比べての有意な増加をしなかった.飼料群間で血糖値に有意な差は認められなかったが,発芽玄米群のC-ペプタイドは他の二群に比べて有意に低かった.これらの結果から,発芽玄米摂取は,NaCl摂取下でも血圧の上昇を抑制し,インスリンの感受性を改善しているものと考えられた.