日本食品科学工学会誌
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技術論文
HPLC-ELSDによる植物由来グルコシルセラミド素材定量分析法の単一試験室妥当性確認
宮下 留美子奈良 昌代木下 幹朗間 和彦中塚 進一落合 潔大西 正男
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2012 年 59 巻 1 号 p. 34-39

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抄録

本研究では,美容分野へのニーズと共に,健康食品や一般食品,飲料等に広く利用,販売されるようになった食品素材としての植物由来グルコシルセラミド(GlcCer)について,最近市販された標準試薬品(トウモロコシおよびコメからそれぞれ分離された精製GlcCer)を用い,既報の蒸発光散乱検出器付き高速液体クロマトグラフィー(HPLC-ELSD )分析の条件下での定量分析法の単一試験室による妥当性確認を行った.その結果,今回評価したパラメータ(選択性,直線性,真度,併行精度および室内再現精度)においてはいずれも良好な結果が得られた.このように,市販の機能性食品素材中のGlcCerをHPLC-ELSD法で定量分析することについて,コムギで開発された既報の分析条件プロトコルは,異なるマトリックスにおいても適用が可能であることが確認された.また,植物GlcCerには分子種多様性が見られるが,既報および本研究の結果から,測定する試料ごとに,マトリックスと一致する標準品を用いて検量線を作成することで,本法は他のマトリックスへの拡張が可能であると考えられた.

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© 2012 日本食品科学工学会
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