日本食品科学工学会誌
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生ハムにおける水分活性と乳酸ナトリウムによるListeria monocytogenesの制御
上﨑(堀越) 菜穂子鮫島 隆大森 康雄府中 英孝三明 清隆森岡 豊小谷 健二小齊 喜一後藤 清太郎渡辺 至中島 誠人猪口 由美西坂 嘉代子五十君 靜信新村 裕服部 昭仁
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2013 年 60 巻 7 号 p. 347-356

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抄録

非加熱食肉製品である生ハムにおけるaWおよび乳酸ナトリウムによるL. monocytogenesの制御について5試験機関で検討した.
(1) 血清型の異なるL. monocytogenesの増殖に対する乳酸ナトリウムの影響試験から,供試した菌株の乳酸ナトリウムに対する感受性は,4種の菌株間で差がないことが明らかとなった.
(2) 試験用生ハムで,いずれの試験機関でもaW 0.93(0.930≤aW<0.940) では,L. monocytogenes (血清型4b,Scott A株) は,10℃で56日間保管した場合に増殖しなかった.このことから,生ハムではaW0.93であれば,原料肉のpHや食塩濃度,亜硝酸塩および低温保管(10℃) などの条件が相加,相乗的に作用して,L. monocytogenesの増殖が抑制されるものと推測された.
(3) 今回の試験では,aW 0.94(0.940≤aW<0.950) であれば,2%の乳酸ナトリウムを添加することによってL. monocytogenesの増殖が抑制されることが示唆された.

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© 2013 日本食品科学工学会
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