日本食品科学工学会誌
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研究ノート
電子スピン共鳴分光法とPartial Least Squares回帰分析による小麦粉灰分の推定
亀谷 宏美蔦 瑞樹藤田 かおり等々力 節子杉山 純一
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キーワード: ESR, 多変量解析, 小麦粉, 灰分
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2016 年 63 巻 3 号 p. 127-131

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抄録

ESRスペクトルの多変量解析により小麦粉灰分量の推定を行った.灰分の推定式作成にはPLS回帰分析を用い,ESRスペクトルから灰分を推定する検量線を作成した.
(1) ESRスペクトル面積を説明変数,灰分量を目的変数としたPLS回帰分析による灰分の推定精度は決定係数0.479と低かった.
(2) ESRスペクトル面積と小麦の品質指標を説明変数,灰分量を目的変数としたPLS回帰分析の結果,推定精度は決定係数0.683と大幅に向上した.
以上の結果から,本研究の推定精度は実用的な利用には不十分であるが,灰分の簡易的な推定の可能性を示すことができた.

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© 2016 日本食品科学工学会
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