日本食品科学工学会誌
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技術論文
湯種中の加熱グルテンが生地の製パン性に与える影響
山田 大樹井上 俊逸吉野 信次坪井 一将小疇 浩山内 宏昭
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64 巻 (2017) 2 号 p. 90-97

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抄録

湯種製法での製パンにおいて,湯種製造中に加熱変性した小麦グルテンが生地の製パン性にどのような影響を及ぼすかについて,グルテンと小麦澱粉を用いた疑似湯種を用いて検討を行った.結果として,湯種中のHGはコントロールに比べて生地形成時間を延長させ,生地のGRD,パンのSLVを増加させた.これらには,湯種中のグルテンが加熱部分変性し高分子化したことが関係している可能性が示唆された.

さらに,HGを製パンに用いることでパンの保存中の含水率が増加し,パンの老化が抑制されることが判った.この老化抑制には,湯種中のHGがより多く保水することでパン中の水分含量を高い状態で維持し糊化澱粉の老化を抑制することが関係していると考えられた.これらの結果から,HGの添加(湯種製造中のグルテンの部分加熱変性)は,これまでの報告と異なり湯種製法のパン生地の製パン性を向上させ,得られたパンの老化を抑制することが明らかになった.

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© 2017 日本食品科学工学会
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