2019 年 66 巻 9 号 p. 341-345
食品表示の信頼性を担保するため,デジタルPCRを用いた定量的品種判別法の開発を行った.対象品目はダイズおよびダイズ加工品とし,豆腐用主要品種である「フクユタカ」および「エンレイ」について技術開発を行った.品種特異性の高い挿入・欠失DNAマーカーを見出し,その領域にデジタルPCR用プライマー・プローブを設計した.品種混合DNA試料および豆腐試料を用いたデジタルPCRの結果,開発した手法による定量値は,品種混合率に対して非常に高い相関を示した.また,意図せざる混入か否かを判定する際に重要となる少量の品種混入に対しても正確に定量可能であることが示された.