2025 年 72 巻 8 号 p. 279-290
減圧マイクロ波乾燥によるドライキウイフルーツ100 gの製造について, LCA手法を用いて環境影響評価を行った. その結果に基づき, ロス率をパラメータとして感度分析を行った. 特性化の結果より, 影響領域16項目中15項目で, 加工工程において発生する環境負荷の寄与度が最大となった. 加工工程の寄与度が大きい (寄与度90 %以上) 影響領域のみを抽出し, 加工工程について特性化を行ったところ, 乾燥時の電力消費および包装時の段ボールの寄与度が大きくなる結果が得られた. また, 感度分析を行った結果, ロス率を考慮することで環境影響評価の結果の解釈が大きく変わることがわかった. さらにロス率の定義を変えた際にも結果の解釈が大きく異なったことから, 農産加工のLCAにおいては, ロス率を考慮して環境影響評価を行うことが重要であると考えられた. 今後は減圧マイクロ波乾燥において, 焦げが発生しない乾燥条件や, スケールアップ25)26) によるエネルギー消費量削減の検討に加え, それに伴う環境負荷の評価が必要である.