抄録
筋肉蛋白質ミオシンBと大豆蛋白質CIFについて,60℃, 100℃の加熱温度, pH領域6.0~11.0でそれぞれの蛋白質単独及び共存の状態でその凝集体形成能とゲル形成能を検討した結果,次のことが明らかとなった。
(1) 低濃度溶液状態では,ミオシンB単独及び両蛋白質共存下において, pH上昇に伴い凝集体形成能が低下していった。 CIF単独の場合, 100℃, 30分間加熱で,pH6.5~8.5に強い凝集体形成が観察されたが, pH6.0でも構造変化が推察された。また,両蛋白質共存,100℃, 30分間加熱で, pH6.5~9.0にミオシンBによるCIF凝集体形成の抑制が観察された。
(2) 高濃度溶液状態においては,ここで用いた全pH域で,両蛋白質が共存すると相互作用が明らかに認められ,ほとんどがゲル形成を助長した。一般にpH6.0で強いゲルを形成したが, 100℃, 30分間加熱で高濃度CIF(50mg/ml)とミオシンB(15mg/ml)が共存するとpH7.0及び8.0でより強固なゲルを形成した。