日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
食品中BHT及びBHAの簡易,分別比色定量法
小林 加代子辻 澄子外海 泰秀伊藤 誉志男田辺 弘也
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1986 年 33 巻 10 号 p. 720-724

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抄録

(1) 試料を直接メタノールと振り混ぜることにより,食品成分である脂肪,蛋白等と分離してBHT及びBHAを定量的に抽出した.
(2) メタノール抽出液中のBHTをo-ジアニシジン,BHAを2, 6-Qとそれぞれ反応させ比色するための至適条件を検討し,分別比色定量法を確立した.
(3) BHT及びBHAを試料に50及び200ppm添加したときの本法による回収率は,それぞれ65.9及び92.6%以上であった.また試料中の検出限界はいずれも2~4ppmであった.
(4) 本法によれば分析所要時間は1検体約30分以内と短く,食品中のBHT及びBHAを簡易に分別定量することができる.

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© 社団法人 日本食品科学工学会
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