日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
女性の食行動におよぼす肥満意識の影響
女性の食行動に影響をおよぼす要因(第1報)
渡辺 雄二恵良 聡子粟野 久美子大澤 清二青木 宏
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1992 年 39 巻 10 号 p. 878-886

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抄録

女性の食行動と肥満意識の関係を調べるために,アンケート調査,身体計測および面接調査を行い,次の結果を得た.
(1) “自分の体型を太っている”と思う者,すなわち,肥満意識をもつ者は,アンケート調査対象者の約6割を占めた.
(2) 肥満意識をもつ者は,もたない者に比べて,やせるために何でもやってみたいと思う意識が強く,食事の時に品目や量,カロリーを気にする反面,食物が目の前にあるとすぐに手を出し,食べるのも早い傾向がある.また,自分の体型について,他人からほめられたいという願望が強い.
(3) 身体計測値の平均値を比較すると,肥満意識をもつ者は,もたない者に比べて身長で2.7cm低く,体重で4.3kg重く,皮下脂肪厚で, 8.8mm多いことがわかった.
(4) 面接調査の結果から,肥満意識をもつ理由では“自分の姿を鏡で見て”が,肥満意識をもたない理由では,“標準体重に比べて”が最も多いことがわかった.また,肥満意識をもつ者は,間食を食べる頻度が多く,いわゆる,ながら食いに類するような摂食行動をする傾向があった.
以上の結果から,女性の食行動に肥満意識が深く関わっていることが認められた.

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