日本食品科学工学会誌
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市販リンゴの酵素的褐変:褐変,ポリフェノール含量ポリフェノール酸化酵素の関係
村田 容常野田 郁子本間 清一
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1995 年 42 巻 10 号 p. 820-826

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抄録

市販のリンゴ5品種(ふじ,紅玉,ジョナゴールド,陸奥,つがる)について,クロロゲン酸,(-)-エピカテキン,カテキンなどのポリフェノール含量並びにポリフェノール酸化酵素活性と褐変の関係を検討した.リンゴの褐変度はジュースにし,色差計で評価した.ポリフェノール類は高速液体クロマトグラフィーで分析した.つがる以外はクロロゲン酸が主要なポリフェノールであり,果肉100g当たり3-25mg程度含まれていた.クロロゲン酸やカテキン類は褐変に伴い速やかに消失した.ポリフェノール酸化酵素活性の測定にはクロロゲン酸及びカテキンを基質として用いた.カテキンはクロロゲン酸より褐変により強く関与した.つがるはポリフェノール含量が少なく,ポリフェノール酸化酵素活性が高いにも係わらず褐変度が最小であった.むつは,ポリフェノール含量,ポリフェノール酸化酵素活性,褐変度いずれも最大であった.ポリフェノール含量と褐変度に相関が認められた.

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