日本食品科学工学会誌
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アイスクリームの脂肪球凝集に及ぼすダッシャータイプとその回転数の影響
アイスクリームの脂肪球凝集に関する研究
小久保 貞之桜井 一美服部 美保冨田 守
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1995 年 42 巻 3 号 p. 183-189

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抄録

アイスクリームの脂肪球凝集,官能検査によるドライネス評価およびメルトダウン試験に及ぼすフリージング時に使用するダッシャータイプとその回転数の影響について検討した.
(1) ダッシャー容積率が高い程,およびその回転数が速い程1.2μm以下の脂肪球は減少し脂肪球の凝集は進み,7-15μmの巨大な脂肪球の凝集体の特異的な増加が見られた.
(2) 15・Dよりもダッシャー容積率が高い80・Dの方が脂肪球の凝集は促進された.
(3) 同一ダッシャーを使用するとき回転数が110rpmよりも220rpmの方が脂肪球の凝集が促進された.
(4) アイスクリームの性状としてはダッシャー容積率が高い程,およびその回転数が速い程ドライネスが増加することが判明した.
(5) アイスクリームの性状としてダッシャー容積率が高い程,およびその回転数が速い程メルトダウンのスピードは遅く保型性は優れていた.

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© 社団法人 日本食品科学工学会
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