日本食品科学工学会誌
Online ISSN : 1881-6681
Print ISSN : 1341-027X
ISSN-L : 1341-027X
均質後の分離クリームの粒子径分布と粘度
設楽 英夫遠藤 雅人千田 稔洋渡辺 良三上和野 満雄
著者情報
ジャーナル フリー

1995 年 42 巻 4 号 p. 230-236

詳細
抄録

均質工程の研究の一環として,代表的な液状乳食品である分離クリームの脂肪濃度を変えて均質処理を行い,その圧力の違いによる粘度の変化に関する整理方法を検討した.
1)分離クリームでは同一濃度であっても均質操作後に粘度は大きく変化するが,この均質後の粘度変化に関して,乳濁液および懸濁液の粘度に関する手法を参照して,混相系として脂肪球の粒子径の要素を導入して検討することにし,その測定方法について詳細に検討した.
2)実験結果より,均質圧力と粘度,脂肪球の粒子径と粘度,容積比表面積と粘度の関係を検討し,その結果脂肪球の粒子径分布より求めた容積比表面積を計算して粘度との関係を取り扱えば把握しやすいものであった.
3)分離された後,加熱・均質・冷却工程を経たクリームについてその直後の粘度変化の相関を式(1)として提出した.

著者関連情報
© 社団法人 日本食品科学工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top