日本食品科学工学会誌
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タマリンド種皮抽出物の抗酸化性
津田 孝範深谷 吉則大島 克己山本 明川岸 舜朗大澤 俊彦
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1995 年 42 巻 6 号 p. 430-435

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抄録

タマリンド種皮抽出物の抗酸化性を食品加工へ利用するための基礎について検討した.
(1) タマリンド種皮抽出物は,リノール酸モデル系において強い抗酸化性を示し,クエン酸及びα-トコフェロールとの間に相乗効果を示した.
(2) タマリンド種皮抽出物は,100℃,2時間の加熱に対して安定であり,pHの変化に対しては,pH 5.0で抗酸化性の低下が認められた.また塩化ナトリウム存在下では,10%溶液中でも抗酸化性は,70%以上の残存率を示した.
(3) 実際の食用油脂としてラード及びコーンサラダ油にタマリンド種皮抽出物を添加したところ,いずれの油脂においても抗酸化性を示した.

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© 社団法人 日本食品科学工学会
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