アナゴの蒲焼きあるいは煮アナゴを製造する際に発生する調味液廃液は工場レベルで以下のような処理により,再利用が可能となった.
(1) アナゴ廃液の再利用に障害となる呈味成分の希釈化,夾雑物の混入などは,加熱殺菌,プロテアーゼ処理,濃縮,遠心分離およびSF膜ろ過処理からなる一連の操作によって解決することができた.
(2) 細菌数は加熱処理で減少したが,その後の各処理工程で徐々に増加することから,その発育を抑制するために,再生調味液の固形物含量を45%までに濃縮し,さらに食塩を添加することにより商業ベースでの常温流通を可能とした.