日本食品科学工学会誌
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脱脂粉乳の異臭の評価法の設定
脱脂粉乳の品質因子としてのにおいに関する研究(第3報)
白土 英樹吉村 義晴下田 満哉野田 勝彦筬島 豊
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1996 年 43 巻 1 号 p. 7-11

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抄録

脱脂粉乳中の異臭成分の簡易定量法を設定するとともに,官能的な異臭の強さと異臭成分の濃度との関係を明らかにすることにより異臭の客観的評価法の構築を試みた.
1) 種々の濃度の異臭成分の標準溶液をGC-MSを用いるSingle ion monitoring (SIM)法によって定量したところ,広範囲にわたり異臭成分の濃度と内標準に対するピーク面積比との間に良好な直線関係(r≧0.99)が得られた.
2) 本法はFIDに比べ感度が高いことから,脱脂粉乳300gからSDE法によって得られた香気濃縮物で異臭成分の定量が可能であった.このときの再現性(n=5) は相対標準偏差基準で4.8~5.7%であった.
3) 製造ロットの異なる脱脂粉乳(12種)中のテトラデカナール,β-ヨノンおよびベンゾチアゾールの平均濃度は正常品群ではそれぞれ20, 0.13および0.40ppbであったのに対し,異常品群では40, 0.62および0.80ppbと大きく異なっていた.
4) 3点識別法による官能評価の結果,テトラデカナールおよびβ-ヨノン濃度がそれぞれ27および0.35ppb以上存在すると異臭が認められることを明らかにした.

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