膨潤・収縮を伴う魚肉内への食塩の浸透の経時変化,浸透量と魚肉の体積変化の関係を調べた.また,これらを表わすモデル式を作成し,実測値と比較した.
この結果,本モデル式は膨潤・収縮の両条件に対し,実測値をよく表わすことがわかった.また,本式は同一の式で膨潤・収縮の両条件に対応できることも明らかにした.これらの結果は,細部では複雑な現象が起こっていると考えられるが,本モデル式作成に当たって使用した仮定や近似が有効であることを示している.また,膨潤・収縮を伴う塩の移動の予測に有効なモデルであると言える.