-30℃~60℃の温度範囲で,2450MHzと915MHzにおけるマグロの誘電特性を測定し以下の結果を得た.
(1) 凍結温度域では,誘電率,誘電損率の値は小さいが,水分の融解とともに凍結温度付近で急激に増大する.
(2) マグロの水分含量あるいは脂質含量の違いにより,誘電特性は変化する.水分含量の多い赤身のほうが脂肪含量の多いトロよりも誘電率と誘電損率は大きい.
(3) マイクロ波エネルギーの浸透深さは,相変化の前後で大きな差があり,凍結状態では試料の内部まで浸透できるが,相変化後は表面加熱性が強いことが分かった.