カゼインカードの定圧圧搾特性に及ぼす圧搾圧力および溶液pHの影響について検討した結果,以下の知見が得られた.
(1) カゼインカードの定圧圧搾過程は,半固体状試料の圧密として解析が可能であった.
(2) 修正圧密係数Ceの値は,圧搾圧力pに依らず溶液pHに依存してほぼ一定値となり,等電点pH4.6の場合,最も高い値を示した.
(3) カゼインカードの圧密解析においては,カードの二次圧密の影響を考慮することが不可欠であった.修正圧密係数Ceおよびクリープ定数B,ηの値を用いれば,定圧圧搾過程が精度良く推算可能なことを示した.