日本食品科学工学会誌
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馬鈴薯でん粉生産工程の解析とその改善
いも4区分成分とBBの統計解析
奥田 実夫守田 健植松 哲也馬場 明
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1999 年 46 巻 3 号 p. 177-180

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抄録

本報においては,前報の「いも」の4区分成分1)の実証を試みた.美幌工場に搬入された「いも」の品種は多種類にわたり紅丸,コナフブキ,農林1号およびその他であり,結果的には4区分成分として,統計的に評価した値である.かくして,標準的には「でん粉」18.0,「不溶分」1.2「可溶分」4.1「水分」76.7(合計100%)の値となり,筆者らが設定した標準「いも」の存在性の根拠となる.またデカンタで固液分離される脱汁パルプ量とデカンタ液量の分割率は,操業デカンタの固液分解の当初の設定液深から決定される.液深とは排液を取り出すデカンタ排出口の位置である.美幌工場では,種々の実験結果と経済性に考慮して脱汁パルプ量45%:デカンタ液量55%の比に設定したのであり,他工場においても,この比率の前後である.かくして,でん粉生産構造方程式の(BB=450)が特定された.

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