日本食品科学工学会誌
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納豆発酵中の熱量測定
飯島 明彦佐々木 仁若松 博之渡辺 杉夫前田 好美
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1999 年 46 巻 5 号 p. 279-284

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抄録

わが国の伝統的発酵食品,糸引き納豆が発酵過程で発生する熱量を測定した.丸大豆を用いた納豆の場合,2段階の発熱を示した.菌体量を濁度であらわした増殖曲線は熱曲線とよく対応した.大豆を切断したり種皮を除去して発酵させた納豆では,2段階の発熱は示さなかった.したがって,2段階の発熱には種皮が影響することが分った.納豆菌の一次増殖によって生産された何らかの分泌酵素によって大豆の種皮が部分的に分解され,透過してきた栄養分を利用して二次的に納豆菌が増殖したか,または増殖を伴わない二次的な代謝が行われたためと推察された.
最も発熱速度が大きく,かっ発熱がピークに達する時間も短い温度は42℃~47℃で,工業的な納豆製造における品温に対応した.

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