日本食品科学工学会誌
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疑似固定相に高分子量界面活性剤を用いたミセル動電クロマトグラフィーによるウコン中のクルクミノイドの分析
渡辺 敏郎Tapan Kumar MAZUMDER山本 明永井 史郎寺部 茂
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2000 年 47 巻 10 号 p. 780-786

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抄録

各種産地のウコン中のクルクミノイドを高精度かつ迅速に定量することを目的として,HPLC及びMEKCの測定条件を検討し,次の結果を得た.
(1) ウコン乾燥物からの超音波によるクルクミノイド抽出には,溶媒として99.5%エタノールが最も適当であった.
(2) HPLCによるクルクミノイドの分離は,グラジエント溶出による方法が最も短時間に分析できた.また,BBMAによるMEKCでは,更に短時間に分析することができた.定量においてもHPLC及びMEKC共に高い相関の検量線が得られた.
(3) 産地の異なる8種のウコン乾燥物中のクルクミノイドについて定量した結果,MEKCはHPLCとほぼ同様の精度で分析することができた.MEKCはHPLCに比べ,短時間に,しかも少ない溶媒量で分析ができ,品質管理分析に適用できることを示した.

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