日本食品科学工学会誌
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高血圧自然発症ラットにおける黒酢エキスの抗高血圧作用
西川 泰高田 曜子永井 靖代森 強士河田 智子石原 伸浩
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2001 年 48 巻 1 号 p. 73-75

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抄録

黒酢の減圧濃縮物(黒酢エキス)の血圧上昇抑制効果について検討を行った.
(1) 自然発症高血圧ラットSHRに黒酢エキスを強制経口投与し,投与後の血圧変化を経時的に測定したところ,血圧は投与量に依存して有意に降下し,この低下効果は24時間後も持続した.
(2) SHRに長期にわたって黒酢エキスを摂取させると,血圧上昇はコントロール群に比べ有意に抑制された.一方,正常血圧ラットWKYに摂取させた場合,このような血圧低下効果は観察されなかった.
以上のことから,黒酢エキスは血圧が高い状態でその低下効果は顕著であり,また長期間の継続的な摂取により高血圧症の予防に有効であることが示唆された.

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© 社団法人 日本食品科学工学会
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