日本食品科学工学会誌
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さとうきび抽出物のマウスにおける各種肝障害抑制効果
古家 健二永井 幸枝水谷 武雄鈴木 護荒木 誠一
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2001 年 48 巻 4 号 p. 231-237

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抄録

さとうきび圧搾汁の樹脂処理(55%エタノール可溶性画分)により得たエキス1,同圧搾汁の蒸留物の樹脂処理(80%エタノール可溶性画分)により得たエキス2,バガスの熱水抽出物であるエキス3の,3種のさとうきび抽出物を調製し,各種肝障害モデルに対する抑制効果を調べた.
肝障害モデルとしては,四塩化炭素肝障害モデル,フェノバルビタールを併用した四塩化炭素急性肝障害モデル,α-ナフチルイソチオシアネートによるうっ滞が関与する急性肝障害モデル,D-グルコサミン急性肝障害モデルと,肝障害発症機構の異なるモデルを用いた.
その結果,さとうきび抽出物(エキス1-3)はいずれも500mg/kg・dayの5日間の経口投与により,経口投与5日目にそれぞれ負荷した4種全ての肝障害に対する抑制効果を示し,その効果は陽性対照群と有意に差があるものであった.

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