日本食品科学工学会誌
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凍結カードを用いたサントモールチーズの供給期間の延長
山崎 均谷口 知央増田 哲也森地 敏樹
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2001 年 48 巻 6 号 p. 444-448

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抄録

山羊は季節繁殖動物であるため,その乳を原料としたソフトタイプチーズの通年販売は困難である.そこで凍結カードから製造したサントモールチーズの性状について検討した.-20℃で1-3か月凍結したカードを製造直後のカードと比較すると,3か月凍結したカードの水溶性タンパク態窒素含量に僅かな増加が確認されるものの,タンパク分解様相には凍結の顕著な影響はなかった.凍結カードより製造したチーズのpH 4.2不溶性画分の泳動像でタンパク分解が進行していることが確認され,さらに凍結カードから製造したチーズの熟成2週間後の水溶性タンパク態窒素含量も顕著に増加した.3か月凍結カードより製造したチーズを試食すると不快臭(獣脂臭;tallowy)が強かったが,2か月凍結カードより製造したチーズは非凍結のものと風味の点でも遜色なく,カード凍結による供給期間の延長が可能であることが示された.

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