日本食品科学工学会誌
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大豆タンパクによる茶カテキン類の分離法
石丸 幹二野中 源一郎
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2001 年 48 巻 9 号 p. 664-670

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抄録

(1) 茶葉からカテキン類を効率的に分離する方法として,カテキン類を大豆タンパクと結合させ,大豆タンパク-カテキン複合体として調製する方法を開発した.
(2) 茶葉の水エキスに,脱脂大豆から抽出した変性タンパクを混合し,酸性に調整することによりタンパク-カテキン複合体を沈殿物として得た.得られた大豆タンパク-カテキン複合体は,50%水性アセトンで抽出することによりEGCGを主とするカテキン類を多量に遊離した.
(3) この複合体は,大豆タンパクと茶カテキンの機能性の相乗効果も期待され,新しい食品素材としても注目された.

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© 社団法人 日本食品科学工学会
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