日本食品科学工学会誌
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軽症高脂血症患者に及ぼすクロレラ錠剤摂取の影響
三沢 宏井上 清白井 徹朗
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2002 年 49 巻 6 号 p. 395-400

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抄録

非薬物療法で経過観察可能と判断された軽症高脂血症患者20例を対象として,クロレラの投与試験を実施した.患者のうちクロレラの摂取を理解し積極的に協力してくれた11例に,従属栄養的純粋培養で生産されたクロレラを毎日3g, 3か月間投与した(クロレラ摂取群).他の9例は経過観察のみとした(対照群).両群について血清脂質関連の臨床値の推移を観察し,以下の結果を得た.
(1) クロレラ摂取群は,試験前値と比較し1か月と3か月で総コレステロールとLDL-コレステロールが有意に低下した.3か月後のそれぞれの低下率は約6および11%であった.一方,対照群は,試験期間中コレステロールに有意な変化はみられなかった.
(2) 血清脂質関連の臨床値において,クロレラ摂取群でApo A-Iの増加がみられ,動脈硬化指数の(Apo B)/(Apo A-I)が有意な低下を,(LDL-コレステロール)/(HDL-コレステロール)で低下傾向がみられた.その他,対照群でApo Bの一時的な増加がみられた以外は,臨床値に変化はみられなかった.
(3) 試験の前・後で行った不定愁訴に関するアンケート調査から,クロレラの摂取により,一般的な不定愁訴の症状が改善されたことがわかった.また,クロレラの摂取によると思われる副作用は認められなかった.

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