日本食品科学工学会誌
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海藻および甘藷葉部中に高濃度含まれるビタミンK1
須見 洋行長田 国彦矢田貝 智恵子内藤 佐和柳澤 泰任
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2003 年 50 巻 2 号 p. 63-66

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抄録

高濃度のビタミンK1が海藻類および甘藷葉部中に認められた.海藻としてはフダラク(Pachymeniopsis lanceolata),ミル(Codium fragile)など日本で古来から食されていた種で含有量が高いこと,また甘藷は8種類のなかでも特にベニサツマの葉部には100g当り7.4mgと著しく多いことを初めて明らかにした.なお,この値はこれまでの食品分析で知られている抹茶での最高値(約4.4mg/100g)をはるかに越えるものであった.
甘藷葉部のK1については,一般の試薬としてのK1よりもはるかに水に溶けやすい物であり,また光に対しても安定であることが確認された.

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