日本食品科学工学会誌
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薄切りキュウリにおける咀嚼量の増加
神山 かおる中山 裕子福田 節子檀 はるか佐々木 朋子
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2003 年 50 巻 8 号 p. 339-343

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抄録

キュウリの品種及び切り方が咀嚼に及ぼす影響を明らかにするため,咀嚼筋筋電図の測定を行った.一口大7gの輪切と約1mm間隔で切れ目を施した薄切を比較した.1品種は他の3品種よりも,より多くの咀嚼が必要であった.いずれのキュウリ品種においても,薄切は輪切よりも,咀嚼回数が増加し,咀嚼時間が延長し,1回の咀嚼当たりの筋活動量が高かった.薄切にすると,咀嚼初期に筋電位振幅が高く,ピークが噛んでいる間のより後期に出現した.本結果は,薄切キュウリが輪切よりも,多くの咀嚼活動を必要とし,噛み難いことを示唆するものであった.

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