日本食品科学工学会誌
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和漢薬からのA型ボツリヌス神経毒素中和物質の探索
沢村 信一坂根 巌大野 哲司石井 利明佐藤 栄輝西村 昌数
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2004 年 51 巻 9 号 p. 463-466

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抄録

和漢薬11種を用いてA型ボツリヌス神経毒素を中和する物質の探索を行なった.ゴバイシ・ゲンノショウコの粗抽出液に毒素中和活性を見出した.毒素中和活性の中では,すでに報告した紅茶抽出液が最も強力であり,ゴバイシ,ゲンノショウコの順であった.アセンヤク・エイジツ・オウゴン・オウレン・カイカ・カッコン・ジュウヤク・トウヤク・ボッショクシには毒素中和活性が見られなかった.ゴバイシとボッショクシは虫が植物に寄生して作られた虫えいであり,タンニンを主成分とするが,ゴバイシにはA型ボツリヌス毒素中和活性が認められたが,ボッショクシは認められなかった.

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© 社団法人 日本食品科学工学会
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