本稿は「漢語拼音方案」の修正案に関するシリーズ研究の第2部である。第1部の研究では、字母oを廃止する構想及び韻母表の修正案を提示し、中国語ピンイン教授に関する初歩的な提案をした。この第2部では、「方案」の字母y,wと字母ü、及びiou,uei,uenの省略規則を分析し、小学校ピンイン教授と第二外国語としての中国語教育においてそれによってもたらされた問題点を指摘する。またy,wの性質、音節構造及び介音帰属の問題を考察するうえ、中国語音節構造三分法の「声母+介母+韻母」の合理性を論証する。そしてy,wなどの問題所在は単語分ち書きのピンイン正書法にあり、音節分ち書きに取り替われば多くの問題が容易に解決できると指摘する。最後に、字母y,wを廃止する、字母üをvと表記する、iou,uei,uenの省略規則を廃止する、漢字の注音と中国語教授の表記として音節分ち書きによるピンイン正書法を提言する。