抄録
近年認知症をもつ高齢患者が急増しており社会
問題となっている.しかし一部の認知症患者においては,
特定の疾患が正しく診断された場合に有効な治療を受け
ることができる.なかでもコバラミン(ビタミン B12)
欠乏はその様な「治療可能な認知症」として最も重要か
つ高頻度の疾患の一つである.そこで本稿ではコバラミ
ン欠乏による巨赤芽球性貧血に加え,貧血症状に乏しい
潜在性のコバラミン欠乏症についてもやや詳細に記載し,
またそれら以外の血液疾患について治療可能な認知症を
ひきおこすものについて概説をする.