2022 年 81 巻 1 号 p. 45-48
本研究では酸素 3 L/min 以上の投与下で SpO2 ≦ 93%となった COVID-19 中等症 II に区分される 13 症例に覚醒下腹臥位療法を施行し,11 例で SpO2 値が上昇した.腹臥位療法単独で軽快した群と人工呼吸管理を要した群で年齢・性別・血液検査所見に明らかな差は認められなかったが,胸部 CT では前者は背側中心に病変を認め,後者は背側から腹側まで病変を認めた.胸部 CT で背側中心の病変であれば覚醒下腹臥位療法により人工呼吸管理を回避できる可能性がある.