理論と方法
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原著論文
僅かな利他性が導く協力の実現
―進化ゲ-ム理論的アプロ-チ―
武藤 正義
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2002 年 17 巻 1 号 p. 89-104

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抄録

 本稿の目的は、集団において行為者がランダムに繰り返し相手を替えて1回限りの2人囚人のジレンマをプレイしている場合、行為者が僅かな利他性をもつならば、集団は、協力率が高く安定な状態になりうる、ということを示すことにある。分析の結果、相互協力から逸脱する誘因が小さい場合、利他性の平均が低いときでも、その分散を小さくしていくと、突然、協力率が高く安定な均衡が現れ、初発の協力率が高いという条件付だが、集団はその均衡に収束することがわかった。

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© 2002 数理社会学会
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