2013 年 28 巻 2 号 p. 165-186
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)は,利用者が増えれば増える程,その価値が高まるサービスである.当初は,利用者が少ないために,SNSが活性化するのが困難である.そこで,ポイント制度によって活性化させる仕組みを考案し,その有効性を数理モデルで示した.さらに,独自のSNS上で実験を行った.このポイント制度では,個々人の活動に応じて個々人にポイントを付与し,集団的な成果に応じて,そのポイントを現金にかえる換金レートを変化させるという特徴を持っている.実験データをパネルデータに加工して分析した結果,ポイント制度が,ポイント終了後にも残る効果をもたらした事が分かった.