平成17年秋にF市 (年間出生数約800人) と協働で, 7保育園年中組で保護者の同意を得た129名に5歳児モデル健診を実施し, 集団の苦手な子に事後支援を行った. 1年後に担任保育士に再問診し, 健診時問診ともに完全回答を得た療育中の1名を除く103名 (健診結果 : 「正常」86名, 「集団の苦手な子」17名) を対象に分析した. 1年後, 「正常」の約9割が「正常」, 「集団の苦手な子」の約7割が集団不適応傾向と推測された. 行動上の問題のうち「外からの刺激に気が散りやすい」, 「落ち着きがない」, 「不器用である」は回答の一致率が高く, 成熟や事後支援によっても改善されにくいが, 他の問題は成熟と養育環境の調整で改善される可能性が高いことが明らかになった.