2011 年 43 巻 3 号 p. 223-227
25例の小児難治性全般てんかん患者にtopiramate (TPM) を追加投与し, TPM投与開始2カ月後の短期効果と1年後の長期効果を比較検討した. TPMの有効率は短期56%, 長期45%と比較的高かったが, Lennox-Gastaut症候群では有効率が低かった. 短期効果で著効を認めた症例は長期でも著効を維持し, 短期が有効でもその後長期で著効になる症例がみられた. しかし, 短期が有効とならなかった症例は長期も有効以上には至らなかった. 無効または悪化のためTPMを途中で中止した症例が5例みられたが, TPMは重大な副作用を認めず, 短期のみならず長期有効率も比較的高いため, 小児の難治性全般てんかんに試みる価値のある薬剤と思われた.