2011 年 43 巻 5 号 p. 389-393
血漿交換療法が奏功したneuromyelitis optica (NMO) の13歳1女児例を報告する. 両上肢の一過性のしびれ感が出現した1カ月後, 左眼光覚が消失した. 視神経炎と脊髄炎と診断し, ステロイドパルス療法を施行. 視力は回復したが, パルス療法中から両手足の感覚障害が出現. パルス療法後に血清抗aquaporin-4抗体陽性が判明し, NMOと診断した. 血漿交換療法を施行し, 左眼視力は0.8に回復, 感覚障害は消失. 現在ステロイド内服中で再発なし. NMOは再発率が高く, 予後不良な疾患である. 血清抗aquaporin-4抗体を発症当初に測定して診断し, 血漿交換などの適切な治療に結びつける必要がある.