脳と発達
Online ISSN : 1884-7668
Print ISSN : 0029-0831
ISSN-L : 0029-0831
症例報告
急性壊死性脳症として発症しその後けいれん重積型急性脳症の経過をとった1例
吉冨 晋作奥野 慈雨平野 悟笛木 昇平林 伸一
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 44 巻 6 号 p. 487-491

詳細
抄録

 「急性壊死性脳症 (acute necrotizing encephalopathy, 以下ANE) 」は両側視床の対称性病変という特徴的な画像所見を呈する. 一方「二相性けいれんと遅発性拡散能低下を呈する急性脳症 (acute encephalopathy with biphasic seizures and late reduced diffusion, 以下AESD) 」は二相性の経過と二度目の発作時の頭部MRI拡散強調画像での皮質下白質の高信号が特徴とされる. 症例は8カ月の女児で, ヒトヘルペスウイルス6型 (HHV-6) 感染症による発熱とけいれん重積で発症した. 発症時にはANE様の画像所見を呈したが, 数日後にけいれんを群発した時にはAESDの画像所見を呈した. 本症例はANEとAESDのオーバーラップ症例と考えられた. 病態に応じた治療選択が急性脳症治療における課題のひとつであり, 診断マーカーや遺伝子解析なども用いた病態解明が必要と考えられる.

著者関連情報
© 2012 一般社団法人日本小児神経学会
前の記事 次の記事
feedback
Top