脳と発達
Online ISSN : 1884-7668
Print ISSN : 0029-0831
ISSN-L : 0029-0831
原著論文
広汎性発達障害に対するペアレントトレーニング (少人数・短縮型) の有効性に関する研究
奥野 裕子永井 利三郎毛利 育子吉崎 亜里香山本 知加酒井 佐枝子岩坂 英巳谷池 雅子
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 45 巻 1 号 p. 26-32

詳細
抄録

 【目的】広汎性発達障害児 (PDD) を対象に, ペアレントトレーニング (PTSS) の有用性について検討したので報告する.
 【方法】対象は就学前から学童期のPDD児の親30名 (既報の14例を含む). 家族の自信度評価票 (CDQ) および子どもの行動チェックリスト (CBCL) の記載をPTSSの前後で依頼するとともに, 養育者の発言記録を川喜田二郎 (KJ) 法で分析した.
 【結果】既報と同様にCDQに改善を認め, 今回はCBCLのT値に有意な低下を認めた.  KJ法の結果では, 母親の認識の変化が示された.
 【結論】これらの結果は, PTSSがPDD児に対して有効な支援であることを, より強く支持するものと考える.

著者関連情報
© 2013 一般社団法人日本小児神経学会
前の記事 次の記事
feedback
Top