脳と発達
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短報
軽症胃腸炎に伴うけいれんで入院した18例の臨床像と治療効果の後方視的検討
長嶋 雅子森 雅人門田 行史山形 崇倫野崎 靖之福田 冬季子杉江 秀夫桃井 真里子
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2013 年 45 巻 1 号 p. 62-63

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抄録

 軽症胃腸炎に伴うけいれん (benign convulsions with mild gastroenteritis;CwG) と診断され入院した18例の臨床像と治療効果を検討した. 発症年齢は6カ月から2歳5カ月, 胃腸炎の症状からけいれんの発症までの期間は, 平均2.2日, 便中ロタウイルス抗原が検査した半数で陽性であるなど臨床像はこれまでの報告と同様であったが, 後に3例がてんかんと診断された. 治療効果に関しては, 12例と少数であるが, phenytoinが全使用例で有効であり, 従来報告されているcarbamazepine, lidocaine同様に発作抑制に有効であると推察された.

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© 2013 一般社団法人日本小児神経学会
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