脳と発達
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原著論文
発達性ディスレクシアに対する新規訓練プログラムの開発と短期効果
若宮 英司竹下 盛中西 誠水田 めくみ栗本 奈緒子奥村 智人玉井 浩小枝 達也稲垣 真澄
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2013 年 45 巻 4 号 p. 275-280

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抄録
 【目的】新規のひらがな読み訓練プログラムを開発し, 発達性ディスレクシア (DD) 児の読み書き能力に対する短期効果を検討した.
 【方法】15名のDD児が自宅において, パソコン画面に提示された単音・無意味語を音読する訓練と有意味語の音読訓練を, それぞれ21日間連続で行い, 訓練前後の読み書き能力の変化を比較検討した.
 【結果】訓練後にひらがな読み検査の速度が改善し, 単音読みの誤数が減少した. 特殊音節を含む単語の書字能力の改善を認めた.
 【結論】特殊音節を含む単音や単語のデコーディングを意識した読み訓練は, 発達性ディスレクシアの導入期の訓練に有用と思われた.
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© 2013 一般社団法人日本小児神経学会
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