脳と発達
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症例報告
難治性の眼症状に対しtacrolimusの夕食前内服が有効であった潜在性全身型重症筋無力症の幼児2例
吉川 陽子石垣 景子宍倉 啓子平澤 恭子佐藤 孝俊鈴木 暘子平山 義人大澤 真木子
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2013 年 45 巻 4 号 p. 318-322

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抄録
 難治性眼症状に対しtacrolimus (TAC) の夕食前内服が有効であった潜在性全身型重症筋無力症の幼児2例の治療経験を報告する. 症例1はステロイド依存性の4歳女児. 胸腺摘出術後, TACを導入し寛解した. 1年後の再発時は体重増加に伴うTAC血中濃度低下が原因と考えられ, TAC増量, 夕食前内服へ変更し, 眼症状と血中濃度は改善した. 症例2は2歳男児. 再発後のステロイドへの反応が乏しく, 夕食前内服でTACを導入し, 良好な治療効果を得た. 2例とも副作用を認めなかった. TACは低用量でも有効とされているが, 小児では急激な成長や代謝の問題から血中濃度を維持しにくい. 一定量で有効血中濃度を得る手段として, 夕食前内服は効果的である.
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© 2013 一般社団法人日本小児神経学会
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