2014 年 46 巻 6 号 p. 439-442
若年性の歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症の進行性ミオクローヌスてんかんに対して, levetiracetamを投与し, 初期量 (1,000mg/日) で著効した1例を経験したので報告する. 症例は10歳頃よりてんかんを発症し, 精神運動発達の退行がみられた. 全身強直, 強直間代発作, ミオクロニー発作があり, 種々の抗てんかん薬に抵抗性であった. 従来の処方に加え新規抗てんかん薬levetiracetam 1,000mg/日を追加することにより, 強直間代発作, ミオクロニー発作の回数が減少し, 食欲も向上し体重増加につながった. さらに脳波の改善がみられ睡眠・覚醒リズムが改善し, 患者の生活の質の向上が得られた.