脳と発達
Online ISSN : 1884-7668
Print ISSN : 0029-0831
ISSN-L : 0029-0831
原著論文
Melatonin, ramelteon小児使用例に関する全国調査
福水 道郎林 雅晴宮島 祐石﨑 朝世田中 肇神山 潤
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 47 巻 1 号 p. 23-27

詳細
抄録

 【目的】Melatoninとramelteon小児使用実態把握のため, 全国調査を行った. 【方法】一次調査では, 日本小児神経学会評議員と日本小児精神神経学会会員にアンケートを送付し, 計220名の有効回答を得た. Melatonin使用に関しては254名処方例に対して二次調査を行った. 【結果】Melatoninは回答者の45%で使用経験があった. 約6割がサプリメント輸入で, 試薬が約3割であった. サプリメントでは口頭同意が約7割で, 施設の許可がない使用 (約4割) もみられた. 試薬では口頭同意が3割弱で, 施設の許可がない使用も認めた. 対象疾患は, 広汎性発達障害 (PDD), 脳性麻痺, 注意欠陥/多動性障害, Rett症候群, 視覚障害の順に多かった. 睡眠障害の内訳は, 概日リズム障害49%, 不眠42%であった. Ramelteonは回答者の52%で使用経験がみられ, 対象疾患, 睡眠障害ともにmelatoninと大きな差はなかった. Melatonin使用の二次調査では, 開始年齢が5カ月から37歳で, 0.2~8mgの用量で有効だった. 対象疾患の6割以上はPDDだった. 不眠症使用例の約1/5は概日リズム障害を合併し, 9割以上で入眠障害がみられた. 【結論】Ramelteon, melatoninは小児の睡眠障害に広く使われていた. Melatonin使用では同意や許可が不十分な場合もありmelatoninを薬品開発することが望まれる. また, 将来的なmelatoninの臨床試験では有効量の幅が広いことを考慮すべきである.

著者関連情報
© 2015 一般社団法人日本小児神経学会
前の記事 次の記事
feedback
Top