2015 年 47 巻 5 号 p. 349-353
【目的】併存障害のない注意欠陥/多動性障害 (AD/HD) 児のquality of life (QOL) を評価することがAD/HD児への早期支援に有効となりうるか検討した. 【方法】小学生版・中学生版QOL尺度を用いてAD/HD児と対照群のQOLを比較し, AD/HD rating scale-Ⅳ (AD/HD RS-Ⅳ) との相関を解析した. 【結果】AD/HD児22名のQOLは, 対照群に比し自尊感情の項目で高値だった. QOL総得点は学校のAD/HD RS-Ⅳと負の相関を認めた. QOLが低い児は, 親に比し学校生活の項目で低値だった. 【結論】併存障害のないAD/HD児のQOLを評価することは早期支援に有効である.