脳と発達
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症例報告
West症候群を発症した上衣下巨細胞星細胞腫合併の結節性硬化症の1例
—てんかん治療の選択について—
米田 哲下野 昌幸芳野 三和高橋 保彦
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2016 年 48 巻 6 号 p. 439-442

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抄録

 結節性硬化症 (tuberous sclerosis complex, 以下TSC) は年齢依存性に全身に多様な病変を合併する. 今回我々は難治性てんかんと上衣下巨細胞星細胞腫 (subependymal giant cell astrocytoma, 以下SEGA) を合併した乳児のTSC症例に対しmammalian target of rapamycin (mTOR) 阻害剤であるeverolimusを使用した. 脳腫瘍の増大は抑えられ, 同時に難治性てんかんの臨床症状と脳波所見も著明に改善した. Development quotient (DQ) はスパズム発症時点117, everolimus開始時は64.3と一時退行し, その後81.5と改善した. SEGA合併のTSCのてんかん患者に対し, everolimusが患児の疾患予後を改善させる可能性がある.

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© 2016 一般社団法人日本小児神経学会
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