脳と発達
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新生児CerebralPhycomycosisの1例
木田 義久景山 直樹堀 汎
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1979 年 11 巻 1 号 p. 49-52

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抄録

急激な重積痙攣発作および進行性貧血を主症状として発症した新生児cerebralphycomycosisの1例を報告する.phycomycosisは,きわめて稀な真菌感染症であり,通常糖尿病,悪性リンパ腫,白血病等の合併症として注目された.新生児における発症は,現在までに世界で6例の報告をみるのみであり,中枢神経系への感染はこのうち2例に認められた.いずれも本例と同様に,何ら基礎疾患が見い出されておらず,成人ないしは乳幼児発症例とは成因をやや異にするものと考えられる.またその激的な症状の進展は,本例にもみられたごとく,phycomycetesによる血管内浸潤による出血,あるいは梗塞に起因するものと考えられる.

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© 日本小児小児神経学会
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