脳と発達
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Centrifugal Analyzerを用いた5種の抗てんかん薬測定
宮本 侃治池田 佳子
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キーワード: 抗てんかん薬
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1979 年 11 巻 6 号 p. 554-560

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抄録

酵素イムノアッセイ法 (EMIT) で現在測定が可能である5種類の薬物 (phenytoin (PHT, Aleviatin), phenobarbital (PB, phenobal), primidone (PRM, Mysoline), carbamaze-pine (CBZ, Tegretol), ethosuximide (ESM, Zarontin)) について遠心型自動分析機 (gemsaec NIII, Rotochem II) を用い, コンピューター処理による濃度データを直接求める条件を検討し, 抗てんかん薬測定の自動分析機使用を実用化した.
まずcresol red法により, 自動分析機のディスク内の各セルの温度分布を検討し, 温度差は±0.015℃以内であることを認めた.
自動分析機を用いたEMIT測定には, 各試薬をFinleyらに従い希釈した後, EMIT反応の時間経過を検討して, 5種類の薬物に共通となるようにdelay時間, 反応時間をそれぞれ100秒と定めた.
この方法による標準曲線をbilo9表示すると, PHT, PRM, CBZは直線性を示し, PB, ESMは直線性を示さず, 高濃度の点で彎曲した.この場合, 前三者は一次方程式計算により, 後二者は二次方程式計算.またはlogit変換により濃度データを直接得ることが可能であることを認めた.現在われわれは5種類の薬物すべてに二次方程式計算を用いている.またこの方法による測定値の再現性の信程度をCVで表現すると, 5種類の薬物でディスクを交換した場合には2.7-5.3%, また同一ディスク内では2.1-4.5%の範囲であった.
またこの方法とEMIT manual法との相関係数は5種類の薬物で0.962-0.990の範囲であり, 既報のガスクロマトグラフとEMIT manual法との相関係数 (5種類薬物で0.940-0.991の範囲) と同程度であり, 自動分析法が正確かつ迅速に, 低コストで測定できる方法であることを認めた.

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© 日本小児小児神経学会
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